「小さくあること」 これが彼らの至高のワイン造り
ナポリ出身のドルシ夫妻がこの地に来たのは1993年のこと。サンジョヴェーゼのグランクリュと呼び声の高いパンツァーノ・イン・キャンティに惚れ込み、3つの斜面に広がる10haの畑を買い付け、カーサロステは創業された。「カーサロステ」はラテン語で見張塔を意味する。敷地の中心に残っていた建物で、現在はワイナリー兼自宅として使用する。
水道も通らない地で、極めて細部にまでこだわった有機栽培を創業当初から続ける。
手塩にかけた葡萄はしなやかでエレガントなタンニンと、デリケートで繊細なアロマを持つ。ヴィンテージによって葡萄の香りや味わいが異なるため、樽の使い方は毎年変わる。一貫してまろやかさと余韻の長さを与えることを目的に、アリエ産のオークを駆使する。
栽培から醸造、販売まで一貫してドルシ夫妻が管理するため、「小さくあること」を重要とし、年産は僅か5.5万本ほど。自分たちが納得する品質と販路を守ることに誇りを持ち、ワイン造りに向き合う。