ボルゲリの風に、女性たちの情熱を乗せて
品質と環境への情熱を込めたワイン造り
トスカーナ・ボルゲリのなだらかな丘に佇むワイナリー、ポデーレ・コンカ。
この土地に吹く風、豊かな陽光、そして人の手によって育まれた自然との共生が、
一本のワインに結実している。
ラベルに描かれているのは、ワイナリーの敷地に咲く花々。
ひとつひとつが実際にそこで見られるものであり、季節や光の移ろいとともに、
静かにその表情を変える。
ときに一輪、凛と咲き、またある日は、群れ咲く姿が風に揺れる。
そのありのままの美しさに重ねるのは、土地のリズムとともに育つワインの姿。
自然の中に宿る強さとやさしさ、そして人の感性が、ボトルの中にも息づいている。
ポデーレ・コンカのワイン造りを担っているのは、すべて女性たち。
オーナー、ワインメーカー、アグロノモ──それぞれが異なる役割を持ちながら、
共通して自然と真摯に向き合い、土地の声に耳を傾ける姿勢を大切にしている。
葡萄とオリーブの木は、有機農法により育てられ、土壌の豊かさと生物多様性が守られている。
自然とともに生きるという選択。それは、日々の観察と感覚の積み重ねによって支えられている。
醸造は、自社のセラーで一貫して行われる。
収穫から選果、熟成、瓶詰めに至るまで、丁寧な手仕事が重ねられ、
すみずみにまで気配りが行き届く。
バリック(小樽)での熟成は、職人の感覚と技術が活きる工程であり、
ワインに静かな深みと奥行きを与えている。
このワイナリーが守っているのは、品質だけではない。
ともに働く人々との信頼、生産者との協調、地域社会との調和
──そのすべてが、持続可能なワイン造りの礎となっている。
一輪の花に心を留める感性と、多様な命を受け入れる包容力。
ポデーレ・コンカのワインには、女性たちのまなざしと、土地の時間が、静かに注ぎ込まれている。