世界遺産カステル・デル・モンテが見守る地で エレガンス溢れるワインを醸す協同組合
クリフォは、ルーヴォ・ディ・プーリアにワイナリーを置く1960年に設立された協同組合。世界遺産である〈カステル・デル・モンテ〉から20kmとほど近く、石灰を多く含む土壌と標高300m~500mが冷涼さをもたらすエリアDOCカステル・デル・モンテを中心に畑が広がる。
1,200を超える葡萄栽培家たちが、1200haの葡萄畑を管理する〈平均1人1ヘクタール〉。気候を活かし、最大で10月までゆっくりと健やかに成熟させる葡萄を、各栽培家が細心の注意を払って育てる。
新たな世代へのワイン造り継承のため、2024年にEQUALITAS 認証を取得した。ワイン生産における社会的、環境的、経済的な持続可能性を証明するものである。
ネーロ・ディ・トロイアの本質を貫くワイン造り
プーリア州に根付く地場品種に特化してワイン造りを続ける。中でも熟成で花開くことから高貴品種といわれるネーロ・ディ・トロイアを最重要品種と位置付ける。早くから楽しめるエントリーラインから、DOCGのリゼルヴァまで幅広くラインアップする。
「ベストイタリアワインの一つ。圧倒的な果実味と品のある柔らかさが見事に調和。ネーロディトロイアの一つの完成形である」と、ルカ・マローニが賛辞を送ったのは、IGTのネーロ・ディ・トロイア。クリフォのワインは総じて評価高く、特に2010年代の大規模な醸造設備刷新と低収量化が奏功し、プーリアにこの醸造所ありと言わしめている。
ネーロ・ディ・トロイアの起源は諸説あるが、古代トロイ戦争の英雄ディオメデスがこの品種を〈勝利と不屈の象徴〉としてプーリアに持ち込んだとされる。この神話的な背景が、ネーロ・ディ・トロイアに歴史的な価値と誇りを与えている。